こんにちは、ヤザキ電気です。
今回のテーマは「登録電気工事業者の登録は本当にできないの?」ということについてです。
これをやっておかないと罰則があったりもするので、けっこう注意が必要なポイントだと思います。
こちらのYouTubeでも話した内容になりますので、興味のある方はぜひ動画もご覧ください。
>>登録電気工事業者の登録は本当に出来ないの?|電気工事で稼ごう!(ヤザキ電気のYouTubeチャンネル)
【はじめに】電気工事と資格の重要性
以前、パナソニック系列の子会社で違法行為があったというニュースをご存知でしょうか。
その内容っていうのは「主任技術者」という電気工事のための必要資格を持たない委託先の従業員が、エアコンなどの取り付け工事をおこなっていたというもの。
摘発を受けて、国自体が動き、大きく取り上げられていました。
これは、電気工事をする上で知っておいて損がない情報だと思うので、気になる方は、こちらの記事などでぜひ詳細を確認してみてください。
参考記事:パナソニックHD、エアコン無資格工事2万件 12年度から|日本経済新聞 電子版
僕の運営するオンラインコミュニティ「ヤザキ電校」のメンバーさんの中にも、こういったエアコンの工事を主な仕事にされている方は多い印象です。
これからエアコン業務を仕事としてやっていかれる方には、とくに気をつけていただきたい内容ですので、皆さんも十分注意してください。
ということで、今日の本題「登録電気工事業者の登録は本当にできないの?」についてお話ししていきます。
登録電気工事業者と、実務経験の証明について
先日、僕のYouTubeに、以下のようなコメントをいただきました。
「第一種電気工事士の試験に受かりました!1人親方の親分の元で3年頑張って、ようやく・・!」といった内容です。
「お〜!すごい!おめでとうございます!!」なんて思いながら、先を読み進めていたんですけど、そこにはこう続いていました。
「しかし、僕はこのまま、第一種電気工事士の資格をもらえることはありません。非常に残念すぎて、後戻りもできない、先にも進めない。こういった場合どうすればいいのでしょうか?」
えっと、これってつまり、どういうことかというと、「この方の親方が、登録電気工事業者の登録をしていなかった」ということだったんですよね。
第一種電気工事士の資格を取得するためには、登録電気工事業者に実務経験を証明してもらう必要があるんです。
つまり、登録電気工事業者ではない、この親方の元で働いた期間は、実務経験として証明されない、ということ。
もしかしたら、皆さんの中にも同じような状況で悩まれている方がいらっしゃるかもしれません。
今回質問をくださった方のように、3年間も必死で電気工事をがんばってきて、いざ独立しようとしたときに…
第一種電気工事士の試験、筆記や技能にも受かって、さあ後は実務経験を証明してもらうだけだ!っていうところまできたのに…
「実は、親方は電気工事業者に登録していませんでした!なので、証明ができません!」っていうね。
こういうことって実際にあるんです。
本当に、事前にしっかりと重要視しておいた方がいいです。
1人親方のもとで働くときは気をつけたい
冒頭のパナソニック系列の子会社の話はさておき、本来、ちゃんとした大きな会社であれば、必ずこの登録電気工事業者の登録をしているはずなので、とくに問題はないでしょう。
日々、仕事に一生懸命打ち込んで、独立に向けて現場経験を積んでいくことに集中していけばいいと思います。
問題は、今回のケースのように、1人親方のもとで働いている場合ですね。
とはいえ、1人親方のもとで働くこと自体は、仕事を覚える一番の近道になることが多いのも事実。
大きな会社のいち電気工事士として働くよりも、大事なことを直接教わる機会はやはり多いです。
手っ取り早くどんどん仕事を覚えられると思います。
また、1人親方と仕事をするきっかけは、直接親方から「一緒にやらないか?」と声をかけられる、引き抜きであることが多いです。
なので、もしこうしたチャンスがあれば、もちろんやってみるべきだと思います。
ですが、そのときは必ず!必ず確認してください!
「その親方は、電気工事業者の登録をしていますか?」ということを!!!
ここだけは、事前にしっかりと確認しておいてください!
これは、本当に大事です。
今の時代、先のことはわかりません。
どんどん不景気にもなっていくだろうし、物価だって高騰したままで、これが普通になっていくんだと思います。
さらには光熱費などのインフラ関係も上がることも予想されています。
だからこそ、しっかり働いて稼いでいきたいですよね。
となると、やはり独立して自分で稼ぐ、稼いでいかなくてはならない、という気持ちも出てくると思うんです。
こうして、いろいろとむずかしくなってきている世の中だからこそ、こういったある種の危機感をもちながら、仕事に向き合った方がいいのではないかと思います。
自分の身は自分で守る
自分の身は自分で守るという意識、これは本当に大事です。
なかなか、日本人には足りなていない部分かもしれませんね。
日本人は、簡単に仕事の首を切られませんから。
以前、イーロン・マスク氏が、買収したTwitter社の全従業員のうち、約半数を解雇するというニュースがありました。
参考記事:ツイッター買収のマスク氏 全従業員の半数を解雇 対象社員にメールで通知|テレ朝news
Twitter社についてはわかりませんが、アメリカの組織なんかだと「必要なければ首を切る」っていうのは契約書に書いてあったりすることもあるんだとか。
だけど、日本の雇用制度では人を解雇するってむずかしい。
なので、会社は代わりに「いろいろ大変なので給料を減らします」ってことをやるんですよね。
解雇されるわけではないですし、そうなると、まあ従うしかないわけです。
まあ、この手の話は電気工事業界だけではなくて、建築業界とか、その他の業界でも結構あるあるな話です。
そうなってくると、やはり独立を考えるわけですよね。
独立したいだけじゃなく、独立しなきゃならない、せざるを得ないっていうことは実際にあるかもしれない。
その時になってから慌てても遅いんです。
日頃から、こういう危機感を常にもつことは大事だと思います。
これからの時代は、むしろこういった状況をきっかけに勝負をしていくっていうのもありだと思いますよ。
登録電気工事業者の登録ができない場合、どうする?
電気工事士として独立し、仕事をしていくためには、3年以上の実務経験の後、登録電気工事業者の登録をおこない、主任電気工事士になる必要があります。
それができない場合、例えばどこかから主任電気工事士を連れてきて、二人三脚でやっていくっていう方法もあります。
(ただし、このやり方をとっている人って、僕はあんまり知らないです)
実際どうなんでしょう。やっている人、いらっしゃいますか?
ちなみに、これは僕の個人的な意見なんですが、独立したい人っていうのは、基本的に1人がいい人なんですよね。
おそらく、だれかと一緒だとうまくいかないから、1人でやりたい。
そういう人が、独立しているのかな、と。
なので、実際にはやはり、こういった二人三脚スタイルでやっていくのはむずかしいかもしれませんね。
覚悟して独立しようと、いざ動き始めたタイミングで「気づいた時にはこんな状況でした」と後悔しないためにも、ぜひみなさんも気をつけてください。
これから独立を考えるみなさんに、今日のお話が少しでも参考になれば幸いです。
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